多くの企業が、競争の激化と顧客ニーズの多様化に直面し、価格競争を避けるために顧客志向の営業戦略を描こうとしています。しかし、現場で得た顧客ニーズを実際に戦略に反映することや、優秀な営業パーソンほど情報を共有したがらない傾向があることなどが障壁となり、顧客情報を管理するためにクラウドやデジタルツールを導入しても、営業部門の属人化が解消されず、データドリブンな戦略が実現できない企業も多いことと思います。高品質なロジスティクスサービスをEnd to Endで提供しているNIPPON EXPRESSホールディングス株式会社 専務執行役員の古江忠博氏。古江氏は、顧客情報のクラウド管理などを通じて4,000人以上の営業パーソンから2,000以上のナレッジを集積し、営業変革を推進しています。同氏は、データ活用による顧客ニーズへの迅速な対応と信頼構築には、「上層部が現場データを積極的に活用し、フィードバックを行う仕組み」が重要だと説きます。また、数々の企業の営業戦略を支援してきた実績を持ち、営業現場の効率化とパフォーマンス向上を実現するための仕組み作りに定評がある株式会社セレブリックスの今井晶也氏は、データに基づいて顧客の渇望するニーズを掘り起こし、的確に対応する「ファクトファインディング」の重要性を強調しています。本講演では、両者の対談を通じて、価格競争を超え、価値競争を実現するための戦略の立て方を中心に、競争力を強化し顧客に選ばれる企業になるための実践的なアプローチを探ります。